好きなものが呼ぶ出会い
いつ頃からか、この人の描く絵が好きだった。
どこかで目にするたびに、「あ~好きだな」と反応してしまうのに、どなたが描いているのか掘り下げることなく、近づくことなくいたけれど、昨年出たこの特集本を購入して驚いた。
何と作家の宇野亞喜良(うのあきら)さんは、1934年生まれの81歳の男性!!!
この特集本も、60年以上にわたる活動の中から、代表作をピックアップしたものというのだから、才能を放出し続けるエネルギー量に、反応しないわけがないよな……と納得したものだった。
そして、先日、宇野さんの装画にひかれて手にしたこの本。
千早茜(ちはやあかね)さんという、1979年生まれの作家さんの作品は、宇野さんのファンでなければ出逢わなかった一冊かもしれないが、序章から、「これ凄い本!手に取って良かった!」という感慨の中でページを捲る喜びに浸っている。
好きなものが、連鎖的に新たな好きを生み出すことの象徴のような一冊。
45歳という歳の差の表現者が生みだした素晴らしい一冊。
これを読み終えたら、凝り性の私は、千早茜さんの作品を読み漁るだろう。