Sun Catcher

結局は、最期の瞬間に自分を褒められるかどうか

孤独のチカラ

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昨年読んだ、斎藤孝さんの『孤独のチカラ』。

本の力って本当に不思議で、悩みや迷いが私の中にある時、いつも私はその時分に選んだ本に多く救われてきたと思っている。

 

数年前に購入したけれど、読んでいなかった本を、不意に手にとり読み始めてみると、胸にほんの少し刺さっていた何かがするりと溶けていくこともあれば、この『孤独のチカラ』のように、自分の中で大切だと信じて育ててきたものが書かれていて、「大丈夫だ」と思うきっかけをくれることもある。

 

それでも、活字が全く入ってこないほど心が消耗してしまう時もあるのだけれど、そんな時でも、それまでに読んできた(出会ってきた)本の一文を思い出して、踏ん張ったり、叱咤したり、その落ちた場所からふわっと上がる瞬間を手繰り寄せることもある。

 

『孤独のチカラ』は、若い時こそ、孤独と向き合う時間を大切にもつべきだと謳い、人との関わりが希薄になっているこの時代への警告も込められている(個人的観点より)本。

 

孤独と向き合うことは、自分自身と向き合うこと。

自分と向き合うことは、自分を知ること。

結局最後までは自分に寄り添うのは自分自身なのだから、やはり、若いうちにそういう時間を大切に重ねることが、大人になった時に、様々な事象に出合い、様々な人に出逢った時に、「どうするよ?」と自分に問いかけ、自分で進むべき道を見つけていける人になれるような気がする。

 

戯れるだけで安心を重ねてきた人は、大人になっても、大多数の意見が正しいと思う傾向が強そうだし、本当の意味で自分の意見を持たない自立のない人になる危険性もあると思う。

 

友人の数がその人の価値を図るものではないことを知り、しっかりと自分が大切にしたいと思う友人に出会うまでは、別に一人でも大丈夫、と一人時間を堪能できるような子に育って欲しいと思い、子どもがもう少し成長したら、この本を目につく場所に置いておこうと思案している。

もちろん、大切な友人と若い時代を共に過ごしながらも、自分との対話を持ち、時に孤独の中を生きる、という時間の重ね方ができたら、なお良いけれど。