Sun Catcher

結局は、最期の瞬間に自分を褒められるかどうか

Smile   振り返る時間を増やす

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また一年経ったのだと思う。

 

これは、震災後井上雄彦氏が、被災者支援の為に出したポストカード「Smile」。

ミニバスをしている息子達に、同じ世代の子ども達も犠牲になったことを忘れないで欲しくて、いつも目に付く場所に飾っている。

 

あらゆることがあたり前でないこと。

それを日常の中で思い続けることはなんて難しいのだろう。

けれど、目するものが傍にあることで、振り返る時間を増やすことはできる。

 

実際、この震災を機に、私の生き方は変化を遂げたし、長男が、バスケの強いチームに行きたい!!!という想いから、思いがけず中学受験を経験したことも、常々伝えてきた、

「与えられた時間を一生懸命生きる」

という言葉が背景にあるような気がする。

 

常に、その時の自分のパーフェクトを目指す。

というのは、なかなか難しいけれど、明日は生きていられないかもしれない、という想いが胸中のどこかにあれば、そう生きることこそが、あたり前になっていくのかもしれない。

 

あの日私は一人きりで地震を体験し、

「ああ、これで終わりなのかな」

と思い、

「もう、家族に会えないのかな……」

と寂しくなり、

「でも、それなりに頑張ってきたし、幸せな時間を生きたな」

と自分を褒め、慰めた。

 

一人きりで体験したことで、その想いに触れられたのだと、今になると分かるが、

最期の瞬間に、そう思えるような人生を生きる事こそが、震災で亡くなった多くの方々を忘れないということに繋がるのだという想いが、あの日に私の中に芽生え、今も強く息づいている(このブログのサブタイトルは、そこから出ている)。

 

もうすぐミニバスの練習から、主人と長男、次男が帰ってくる。

毎年恒例の、キャンドルの灯をともしての夕飯の準備を始めよう。